2010年9月3日金曜日

vol.302 車谷長吉「文士の魂・文士の生魑魅」(新潮文庫)を読んで

 ツーリング・レポート「東海・旅の足跡」をお読みいただき、ありがとうございます。

 最近読んだ本は、車谷長吉著『文士の魂・文士の生魑魅』(新潮文庫)です。
 読書案内と銘打って、車谷長吉の心酔する小説の魅力を語る内容になっている。彼は「反時代的」「私小説」といわれるだけあって、僕の趣味嗜好にもぴったりと合い、読んでいて、気持ちがいい。
 特に車谷の語り口は、彼の独特の毒気(僕はそれをあえてユーモアと呼んでいるのです)が、今回も随筆集という形式から、あますところなく吐露されている。車谷長吉の書いたものを読むと、いつも読後には、人間はかくも卑しい存在なのだ、ということを優しく諭(さと)してくれるのである。

 「東海・旅の足跡」は東海地区で発売されている月刊誌『バイクガイド』に連載中のツーリング・レポートです。ご一読いただき、ご感想をお寄せいただければ幸いです。

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