2016年12月24日土曜日

vol.1391 NHK日曜美術館 アンコール 井浦新 円空への旅

 ブログ「東海・旅の足跡」をお読みいただき、ありがとうございます。

 以前の更新(vol.1282)でも書きましたが、5月下旬、NHK Eテレの日曜美術館「井浦新 円空への旅」に出演される長谷川公茂先生に随行して、志摩市阿児町へ行き、陰ながらお手伝いさせていただきました。
 先月上旬、長谷川先生と関市へご一緒させていただいた際、番組は大変好評だったと、ディレクターさんから連絡がありました。そして、明日の25日、アンコールとして、NHK Eテレの日曜美術館で、再放送されるとのこと(vol.1367)。さらに来年1月8日の午後8時からも再放送されます。
 下の写真は番組の撮影風景で、上が少林寺の境内にある円空仏を祀るお堂、下が立神ふれあいセンターです(写真は関係者の皆様から許諾を得て撮影しており、転載・再配布等を固く禁止します。その点は重々お断りしておきます)。
 


 黒衣の僕はもちろん番組に出演していません。その代わりと言っては変ですが、映像に数回、少林寺に奉納した僕の彫った模刻が小さく写っています。
 撮影に際して、長谷川先生からたくさんのことを教わり、井浦新さんをはじめとする関係者の皆様から親しく接していただいたり、円空さんの顕彰にお役に立ったりと、とても幸せな時間を過ごすことができました。中でも貴重な経験だったのは、下の写真にあるように円空さんが補修した立神の『大般若経』を直接手にして、熟覧したことでした(写真は立神自治会から許諾を得て撮影しており、転載・再配布等を固く禁止します)。
 


 どれほど貴重な経験だったかは、梅原猛著『歓喜する円空』(新潮社)から以下に少し引用して、説明に代えたい。

 「立神の絵について論じているのは、円空研究者多しといえども、私の見るところ、長谷川公茂氏ただ一人である。」
 「立神で絵を描き終わった円空は、自らを『歓喜沙門』と名乗る。歓喜沙門と名乗ったのは、立神でこの絵を描いた時と、後に荒子観音寺において仏像を作り終えた時のみである。」

 立神の『大般若経』に触れるということは、「円空研究は荒子にはじまり荒子に終わる」と言われる荒子観音寺の円空仏に匹敵することで、またひとつ円空さんの心に触れることができました。
 文末になってしまいましたが、長谷川公茂先生をはじめとして、関係者の皆様には大変お世話になりました。この場を借りて、改めて深くお礼申し上げます。

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