2017年2月16日木曜日

vol.1415 円空彫りの道具

 ブログ「東海・旅の足跡」をお読みいただき、ありがとうございます。

 昨朝は円空彫りで、最近は千面菩薩像ばかりを取り上げていることから、別の像の話題を。
 下の写真がそれで、三角材から粗彫りをして、小一時間(40~50分)の状態です。
 

 上の写真では分かりづらいですが、像高は約42センチで、韋駄天像か、あるいは聖観音像のどちらにするかを次に彫るまでに決めなければなりません。
 下の写真は荒彫りの際に使用した木槌、鋸、鉈、鑿で、他には一切使用しておらず、どれもホームセンターで購入した安物の大工道具です。
 

 僕の場合、上の写真にある4つの大工道具とミニ鋸とアートナイフさえあれば、数センチから50センチくらいまでの模刻を彫り上げることができます。
 道具よりも、むしろ材料となる木の善し悪しが肝心。硬い木や曲がった木などは大の苦手。
 実物を一度でも目にしていなければ、模刻を彫れません。一般的な彫り方である写真だけを見て模刻を彫るのは、逆立ちしても無理です。
 下の写真は荒彫りの際に出た削り屑で、この削り屑から大小様々な千面菩薩像を彫ります。
 

 今朝は昨日の続きで、下の写真にあるように鼻と口と腕を彫りました。
 

 像を見て分かるように、彫る際には通常と違い、下絵を必要とせず、トレースもしません。
 なまじ線や印を書き込めば、それに合わせようと、窮屈になるだけで、円空彫りの勢いと楽しさが半減してしまいます。
 一晩考えた末、韋駄天像は奉納先が限られることから、聖観音像とすることに。
 いつもお世話になっている「円空仏彫刻・木端の会」のM顧問様に欲しいと思ってもらえるような像を彫りたいと思います。

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