2012年1月7日土曜日

vol.499 国を憂いても(青年時代の日記から)

ツーリング・レポート「東海・旅の足跡」をお読みいただき、ありがとうございます。

 今日も予算を使い切るためとしか思えない道路工事が行われているのを目にした。政府・与党では、消費税の増税が検討されている。税金で苦しんでいる人たちが大勢いる中で、今、必要とされていることは、道路工事などの公共事業ではない(この問題については、以前にも vol.151等で書いた)。いったい、いつになったら、この国の偉い人たちは気が付くのだろうか。
 僕のような一市民が未来を案じ、国を憂いても、土建業界などの利権が絡んだ団体や個人から、一笑され、疎んじられるだけであろう。なるほど国家というものは、こうして衰退していき、やがては滅んでいくのだろう。嘆いていても、何も始まらない。そう悟ったとき、せめても僕はこの目で、この国の行く末を、しかと見届けてやろうと思った。この国をダメにした政治家たちの顔を、言動を、決して忘れはしない。
 円空さんは人々の幸せを願い、国家安泰を願って、仏像を彫った。僕には到底そんな力はないが、円空さんをお手本として、同じように仏像を彫りながら、人生を生きていくしかない。
 僕は20代の後半に、社会的弱者を救済する慈善活動に従事していた。当時、そうした活動に対して、世間の目は冷ややかで、風当たりも強かった(今もそうかもしれない)。現在は一線を退いている。正直言うと、精神的・肉体的に続かなくなったからだ。今から約20年前の話で、青年時代から天下国家に対する僕の考え方の根本は変わっていないことを、改めて再認識したのだった。

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