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大相撲は長い歴史があることから、想像はしていたけれど、月刊誌やマンガを除いても、元力士さんたちの書いた本や研究書をはじめとして、相撲に関する本が、こんなにたくさんあるとは知らなかった。そうした相撲に関する本の一冊として、少し前のことになるけれども、中沢嗣子著『相撲部屋24時 おかみさん奮戦記』(講談社プラスアルファ新書)を読みました。
この本は過日、相撲部屋(名古屋場所宿舎)を見学させていただいた中村部屋のおかみさんが執筆した本である。著書の中に書かれている若い力士さんたちが、がんばっている姿をひと目見たいと思い、訪問したときの様子は、前々回の更新(
vol.279 )で既に報告済み。
続けて、中沢嗣子著『どすこい!子どもを伸ばすほめ方・しかり方 - 相撲部屋のおかみさんが教える』(家の光協会)を読了しました。書名のとおり、相撲部屋の教育に関することが書かれているのですが、もう少し付け加えるなら、おかみさんから見た中村親方のエピソード(親方の考え)が、ことにいいのです。咄嗟にどんな個所を引用すべきか、大いに迷うけれども、たとえば、
…場所中、審判として土俵下で自分の部屋の力士の取り組みを見ているときは、体がいっしょに動いていたり、すっかり自分が相撲を取っている気持ちになっているといいます。
…「返事とは何か」と聞かれると答えるのはなかなか難しいのですが、親方にとっては、ひとつの「リズム」のようなもので、こちらが何か言ったときに、親方の気持ちに応えるように、「はい」とタイミングよく返ってくるというのが大事なようです。
僕の読み方は、著者や出版社の意図するところではなくて、間違っているかもしれませんが、おかみさんが語る言葉の端々から、中村親方のヒューマン(人間的)な魅力が伝わってきました。
上の写真は中沢嗣子著『どすこい!子どもを伸ばすほめ方・しかり方』(家の光協会)の表紙です。
「東海・旅の足跡」は東海地区で発売されている月刊誌『バイクガイド』に連載中のツーリング・レポートです。ご一読いただき、ご感想をお寄せいただければ幸いです。