2011年5月30日月曜日

vol.410 しょこっとおうちでごはん

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 月曜日の夜はUstream放送で、藁科祥子(わらしなしょうこ)さんが出演する「しょこっとおうちでごはん」を楽しく見ていたのだが、先日、残念ながら、配信が終了した。せめてもの救いは、幸いにも過去に配信された番組がアーカイブで見られるようになっていること。

 「しょこっとおうちでごはん 第19回(最終回) 激安!天津飯」


 D様こと四方和明さん、いろいろとご苦労があるのだろうとお察ししますが、また楽しい番組を制作してください。(by かつて在阪の民間放送局に出入りしていた男より)。

 以下は余談で、今日はUstream放送でレインボータウンFMの「大江戸ワイドスーパーアフタヌーン」を楽しく視聴しました。

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2011年5月24日火曜日

vol.409 名古屋円空仏の会作品展のご案内

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 ちょうど1週間後に、僕が日頃、大変お世話になっている「円空仏彫刻・木端の会」も参加して、「名古屋円空仏の会作品展」が開催されます。
 下の画像が案内状で、僕も円空仏を所蔵する寺院や博物館宛に送付させていただきました。
   「名古屋円空仏の会作品展」
  日時
   平成23年5月31日(火)~6月5日(日)
   午前9時30分~午後6時(最終日は午後5時)
  場所
   名古屋市中区栄4丁目1-8
   中区役所朝日生命共同ビル
   名古屋市民ギャラリー栄 8階 第10展示室

 開催当日は案内状がなくても、会場は見学自由・無料となっております。
 円空仏に興味をお持ちの方は、お気軽に足を運んでいただければと思います。

 以下は余談で、今回の更新から、ブログのテンプレートが変更になりました。大変気に入っていたのですが、諸般の事情ということで、何卒ご理解ください。

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2011年5月23日月曜日

vol.408 ドストエフスキー著・原卓也訳『カラマーゾフの兄弟(中)』(新潮文庫)を再読して

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 「vol.402 ドストエフスキー著・原卓也訳『カラマーゾフの兄弟(上)』(新潮文庫)を再読して」からの続きで、ゾシマ長老には名言が多くて、どこを引用したら良いのか、本当に迷うけれど、たとえば…

 神父諸師よ、「地獄とは何か?」とわたしは考え、「もはや二度と愛することができぬという苦しみ」であると判断する。かつて、時間によって空間によっても測りえぬほど限りない昔、ある精神的な存在が、地上へ出現したことによって「われ存す、ゆえに愛す」と自分自身に言う能力を与えられた。そしてあるとき、たった一度だけ、実行的な、生ける愛の瞬間が彼に与えられた。地上の生活はそのために与えられたのであり、それとともに時間と期限も与えられた…

 以下、ストーリーを順に追うと、ゾシマ長老の遺体から腐臭が出て、一本の葱(「蜘蛛の糸」と同様のエピソード)、ガリラヤのカナ(『聖書』の朗読)と続く。そして、アリョーシャがゾシマ長老の言葉に従って、僧庵から出ると、突然、大地にキス。
 私生児で召使いのスメルジャコフが、フョードルを殺害して、物語は核心部分に突入する。
 舞台はモークロエ(地名)へと移り、ミーチャが父親のフョードルを殺害した容疑者となる。
 続いて、予審が行われた。その最中に、凍える童(わらし)の夢を見たミーチャが父親殺しの(無実の)罪を被って、生きて行く決心する場面が印象的だ。ぜひとも紹介しておきたい。
 
 夢の中。ミーチャが曠野(こうや)を馬車で走っていると、焼失した部落の入口で、焼け出された母親たちが、凍えた子どもを抱いて一列に並んでいた。馭者がお国訛りの百姓言葉で、「童(わらし)が泣いてますんで」と教える。「いや、そのことじゃないんだ」とミーチャが答えて、話を続けた。「教えてくれよ。なぜ焼け出された母親たちがああして立っているんだい。なぜあの人たちは貧乏なんだ。なぜ童はあんなにかわいそうなんだ。なぜこんな裸の曠野があるんだ。…
 ミーチャは、もう二度と童が泣いたりせぬよう、乳房のしなびた真っ黒の童の母親が泣かなくてもすむよう、今この瞬間からもはやだれの目にもまったく涙なぞ見られぬようにするため、今すぐ、何が何でも、カラマーゾフ流の強引さで、あとに延ばしたりすることなく今すぐに、みんなのために何かしてやりたくてならない。
 「あたしもいっしょよ。これからはあなたを見棄てはしない。一生あなたといっしょに行くわ」と感情のこもったやさしいグルーシェニカの言葉が、すぐ耳もとで聞こえる。とたんに心が燃えあがり、何かの光をめざして突きすすむ。生きていたい、生きていたい、よび招くその新しい光に向って、何らかの道をどこまでも歩きつづけて行きたい、それもなるべく早く、一刻も早く、今すぐに、たった今からだ!
 夢から覚めたミーチャは新しい顔つきになっていたのだった。

 物語は第四部の下巻を残すだけになりました。これで同文庫の上巻と中巻を取り上げましたが、下巻の感想についても、またいつかの機会に記せればと思います。

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2011年5月18日水曜日

vol.407 岐阜県揖斐川町 瑞巌寺の円空仏

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 今日は岐阜県揖斐郡揖斐川町へ行き、瑞巌寺の円空仏に会ってきました。
 下の写真が瑞巌寺(萬松山 瑞巌報国禅寺)で、守護大名の土岐頼康が父の菩提を弔うために建立し、後光厳天皇が滞在された名刹です。また、旧大垣城主である岡部長盛の菩提寺となっています。ちなみに水上勉の随筆にも、瑞巌寺の名が記されています。
  下の写真が瑞巌寺の円空仏で、仏像にこうした表現はあり得ないのかもしれませんが、威厳に満ちた立派なお姿だという印象を受けました。まるで円空さんの力強い精神を、静かに内に秘めたような…。
  瑞巌寺
 岐阜県揖斐郡揖斐川町瑞岩寺192
 TEL 0585-22-1553
 (円空仏拝観は要予約)

 瑞巌寺のご住職さまには、写真撮影の許可等、大変お世話になりましたこと、深くお礼申し上げます。

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2011年5月17日火曜日

vol.406 長福寺に円空仏を奉納しました

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 昨日は稲沢市にある長福寺を再訪して、円空仏を奉納しました。下の写真は長福寺です。
  昨年末に長福寺を訪れて、円空仏を拝観させていただきました(vol.350)。その際に住職様から、「貴方の彫った円空仏をぜひ奉納してください」と嬉しいお言葉をいただきました。
 そして昨日、住職様にお経を読んでいただき、下の写真にある2体の円空仏を奉納。ようやく約束を果たすことができて、僕はほっと安堵しました。
  僕の彫った円空仏が仏様として、長福寺に末永く安置していただけることに、深く感謝いたします。

 長福寺(ホームページ
 愛知県稲沢市平和町下三宅郷内309
 TEL 0567-47-1123
 (円空仏拝観は要予約)

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2011年5月15日日曜日

vol.405 円空学会理事長の長谷川公茂先生

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 昨日は荒子観音寺の円空仏公開日でした。団体客をはじめとして、大勢の人たちが円空仏の拝観に足を運ばれました。円空学会理事長の長谷川公茂先生もお越しになられました。
 長谷川先生とお会いして、お話しさせていただいたのは、これが3度目になります。僕は先生の著書である『カラーブックス558円空仏』(保育社)を持参して、サインをいただきました(先生、ありがとうございました)。
 長谷川先生が一筆ずつ、ゆっくりと丁寧にサインするお姿がとても印象的で、僕はその瞬間、円空さんを垣間見た気がしました。

 荒子観音寺の円空仏拝観日には、円空彫りの体験教室も開かれています。
 下の写真は体験教室で僕が彫った円空仏の護法神像です。参考までに、像高は大きいのが約35センチで、小さいのが約15センチです。
  以下は余談で、今日は京都で葵祭が行われます。
 京都三大祭の中で、僕は葵祭りが最も好きです。18歳の時に、京都で下宿生活を始めて、初めて都(みやこ)の文化に触れたと感じたのが葵祭でした。賀茂川沿いの新緑の中を、優雅な行列が時には立ち止まったりして、ゆっくりと練り歩くのを目にしました。学友と原付バイクに乗って、見学に行ったことを、昨日のことのように懐かしく思い出します。

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2011年5月3日火曜日

vol.403 バイクガイド6月号 東海・旅の足跡

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 ライダーの皆さんは、ゴールデンウィークをどのようにお過ごしでしょうか?
 昨日今日と黄砂で遠くの山並みが霞んで見えます。北京に滞在していたときに黄砂の凄さ(たとえば街頭で数分の会話もできない)を体感している僕としては、昨日もマスクが必須アイテムで、日本人は黄砂の恐ろしさを甘く見ているのではないかとさえ感じます。このまま中国大陸内部の環境が荒廃し続けたら、20年後、30年後には、黄砂による何らかの病気が流行すると確信しています。

 5月6日発売予定の月刊バイクガイド6月号では、名古屋市内で今、最も注目を集める施設を巡って、プチ・ツーリングをしました。

 上の写真は月刊バイクガイド6月号の目次です。
 書店の棚で、「BIKE GUIDE」と書かれた赤い表紙を見つけてください。楽しいツーリング・レポートと地元のお役立ち情報が満載の一冊です。

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2011年5月1日日曜日

vol.402 ドストエフスキー著・原卓也訳『カラマーゾフの兄弟(上)』(新潮文庫)を再読して

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 今日から5月。桜の花びらが散って、若葉や青葉といった新緑の季節になると、僕が思い出すのは、次の言葉です。
 
 たとえこの世の秩序を信じないにせよ、俺にとっちゃ、「春先に萌え出る粘っこい若葉(プーシキンの詩『まだ冷たい風が吹く』から)」が貴重なんだ。青い空が貴重なんだよ。

 上に引用したのは、ドストエフスキー著・原卓也訳『カラマーゾフの兄弟(上)』(新潮文庫)の第5編3の「兄弟、近づきになる」から抜粋したイワン・カラマーゾフの台詞です。「実をいうと…」から始まり、イワンが弟のアリョーシャに長々と語りかける場面ですが、ここでイワンは、「人生への渇望」を「ある意味でカラマーゾフ的な一面」と表現して、「生きていたい」と主張します。それに対して、「兄さんがそれほど生きていたいと思うなんて、僕はとても嬉しいな」とアリョーシャが答えます。アリョーシャは、生きることを愛することだ、と説きます。しかし、この世界を認めないイワンは、自分の切符を返すと言い出し、4の「反逆」に転じて、前半のクライマックスである5の「大審問官」へと続いて行きます。
 叙事詩「大審問官」の終わりには、「じゃ、粘っこい若葉は、大切な墓は、青い空は、愛する女性はどうなるんです!どうやって兄さんは、生きてゆけるんです?」と問うアリョーシャに対して、イワンは「どんなことにでも堪えぬける力(カラマーゾフの力)があるじゃないか!」と答えます。イワンはしっかりした声で、「もし本当に俺が粘っこい若葉に心ひかれることがあるとしたら、俺はお前のことだけを思い出しながら、若葉を愛するだろうよ。お前がどこかにいるということだけで俺には十分だし、生きてゆくことにもまだ飽きずにいられるだろう。お前だってそれで十分だろう?」と言うと、兄弟はキスを交わし、7年後の再会を約束して、「さ、それじゃお前は右、俺は左へ行こう」と別れます。
 そして、物語は偉大なゾシマ長老が亡くなり、後半へと続いて行きます。

 以上は僕が再読の印象をもとに、自己流に筋書きを辿り直したもので、ここが上巻で最も興奮させられて、読者としては何度も読み返してみたくなるといった場面ではないかと思います。

 『カラマーゾフの兄弟』は今から約20年前、大学院生の春休みに、3週間ほどかけて読みました。読了後には、主人公アリョーシャをはじめとして、イワンやゾシマ長老、果ては馭者のお国訛りの百姓言葉までが聞こえてくるようで、数日間、放心状態になったことを、今でも覚えています。
 今回は上巻を取り上げましたが、同文庫の中巻と下巻の感想についても、またいつかの機会に記せればと思います。参考までに記すと、数年前に発売されて話題となった新訳は読んでいません。

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